歌花史庵 かかしあん

花の嵐

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ついさっきまで
花も嵐も吹き荒れて
だと思っていた。
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花びらをまきちらす春の風を受けながら、銘仙の着物に袴を着けた女学生が立っている

そんな心象風景があった。
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いつこの一節を知ったのかは覚えていないし
西條八十の作だと云うこと
愛染かつらと云う映画の主題歌だったこと
霧島昇と云う人が歌っていたこと
何より、これが歌の歌詞だったことを
さっき初めて知った。
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愛染かつらと云う映画は、いつの映画なのかも知らない。
愛読書にこの映画の話が引用されていたから
題名を知っているだけだ。

霧島昇と云う人は確か、大学の先生のお父上だったと思う。
担当教授ではなかったけれど、合宿にも参加したことがある
それなりにお世話になった先生だった。

歌こそ聴き覚えがないものの、調べてみれば未知の世界ではなかった。
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毎年必ずこの時期になると思い出す一節。

そして毎年この時期になると、もうすぐ春だと云うのに
どうしようもない寂寥感に気分が沈んだ。
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花も嵐も吹き荒れて

この一説は、季節の変わり目に心がかき乱される様として
生温かい強い風が、花びらを散らす様として
これまで何十回も過ごして来たこの時期になると
必ず何度も頭の中で繰り返されていた。
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この続きはどうなるのか
これは誰の言葉なのか

さっきまでは、知りたくもなかった。
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言葉の間違いに気づき、女性ではなく男性が主人公であることも判り
印象とはまったく違っていたことを知った。

けれど特別に悲しくも虚しくもない。

言葉を間違っていたからこそなおさら
これはあたし自身の言葉だと思う。

模倣から築き上げた、あたしだけの世界。
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知りたくもないと思っていたことを、なぜ今日は調べたのか。

それは、冬にさよならと云う、友人の言葉を目にしたから。

季節の終わりなら、あたしもなにか、棚上げにしていたことを片づけよう
そう思ったから。
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色んな記憶が蘇り、色んな思いが渦を巻いた。


そして残ったのは、ここのところ時々よぎる、懐かしい既視感。

友達と遊んでいると、楽しくて仕方がなく、幸せだと感じる。

これは人生で掛け値なしに幸せだった、中学三年生と大学時代の思いと同じ。


そうか、もう冬は終わったんだ。
あの頃と同じ、幸せな毎日がここにある。
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棚上げしていたのは、今の幸せを認めることだったのかも知れない。


去年まで興味のなかった白い梅に、今年はとても惹かれる。

歳を取ったと云うことかも知れない。
歳を取ると云うことは、ひとつの時代の終わり。
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悲しいことが次々と起こり、現実を見られず眠っていたけれど
そろそろ長い長い冬眠から覚める頃かも知れない。
トンネルを抜けて現れる景色は、花の嵐に違いない。


今日、東京に春一番が吹きました。
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これで思う存分、ゲームに没頭できるwww
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by ekoekolove | 2010-02-25 21:40 | 日記